【ふるよにデッキ辞書7-10】書絡(シンラ・クルル)
※この記事は「ふるよにデッキ辞書」の7-10「書絡(シンラ・クルル)」のページです。
※この記事はシーズン7-2の時点で書いたものになります。(2022.8.7にアップ)
■書絡について
デッキ破壊が得意なシンラと、切札破壊ができて他にも奇抜な戦いが可能なクルルの組み合わせ。
<良い点>
①搦手の数が非常に豊富
シンラ・クルルは”搦手の権化”、THE 邪道といえる戦い方をする二柱で、妨害に長けている。
②デッキの型が非常に多い
びぐごデッキ、多重完全論破、えれき量産、判証…といった具合に、さまざまなデッキの型を持ち、相手に合わせた構築がしやすい。
③レンジロックや相手の対応を無視できる
デッキ破壊やえれきてる、判証といった「攻撃に拠らないダメージ」によって、ふつうの対応による防御を無視することが可能。間合もほとんど関係ないといえる。
(そのぶん相手の攻撃札の比率が高まってしまうとも言えるが…)
(そのぶん相手の攻撃札の比率が高まってしまうとも言えるが…)
④間接的な防御力が高い
反論、引用、完全論破、くるるーん、りふれくた、枢式…。直接的な対応(打消し対応や軽減対応の意)ではないが相手の打点を目減りさせる手段が多い。
<悪い点>
①高火力の切札攻撃に対して非常に弱い
切札による火力に対して、対応手段がほぼ無く圧倒的不利を強いられる。
(典型例:ユリナの「月影落」)
②付与札を多く使うのにダストを生成しづらい
攻撃手段がほとんどないので、相手にオーラをダストに落としてもらえない。立論や反論で落としてもすぐに回収される。
ダストを死ぬ気で生みにいくか、ダストが少なくても回る型で戦うことが基本になる。
(裏を返せば、ダストを散らかしてくれる相手には多少強く出れる)
③オーラを甘えた相手に対して用意できる裏目が無い
まともにダメージを与える攻撃がほぼないため、基本動作「宿し」によりオーラを0にされてもお仕置きする手段がほとんど無い。
④纏いや前進に回すリソースが足りない
もじゅるーの存在により基本動作は足りるように見える…が、書絡は他の絡Xと比べると、もじゅるーが機能しづらい。
またシンラもクルルもカードを表に使いたい都合上、基本動作のためにカードを伏せたくはない。
さらに切札を有効に使用したいため、集中力は「宿し」に回したいため、リソースを回復に回すことが難しい。
⑤他の絡Xと比べると機巧が壊れやすい
④の延長の話になるが、基本動作のためにカードを1枚伏せると機巧が崩れてしまう。
⑥他の書Xと比べると計略を状況に合わせて考える必要があり、プレイ難度が高い
例えば詭弁は他の書Xでは神算で安定する場合が多いが、攻防ともにシビアな書絡においては鬼謀詭弁を刺したい場合もある。このように計略は両方使用する場合があるということが書絡では多く、その点で取り回しの難しさは高めといえる。
■書絡におけるカード寸評
立論→書絡で非常に貴重な攻撃機巧。必ず2/-として使いたい。相手がそれをわかっていて、2/-ケアで早めに再構成とかしてくると困るため、裏目としての詭弁は構築に入れておきたい。あとはいんだ立論で量産して、反駁展開中に振って-/2をたくさん飛ばす構築とかがあるらしい。
反論→オーラを剥ぐ貴重な札。対応でなく自分のターンに能動的に使うことのほうが多そう。攻撃/対応の機巧として使えるのに加えて、焦燥ドローを強要できる場面もありそれも優秀。書絡における必須パーツ。抜くことはそれ即ち敗北を意味するらしい。
詭弁→シンラでいちばん強い打点で、貴重な攻撃/全力機巧。立論を嫌って早めに再構成をしてくる相手を懲らしめるのにも必要。びぐごデッキでももちろん採用される。書絡では詭弁に頼る部分が特に非常に多い。計略は何も考えず神算、ではなく、鬼謀も視野に入れてしっかりと考えていきたい。他の書Xでは神算でよくても書絡ではしっかり使い分けないと「どうせ神算でしょ〜」って舐められてしまう。またあくせらーと組むことで間合2からでも離脱して打てる。相手の攻撃に煽動を合わせて計略を鬼謀にスイッチした上で打つ動きも面白い。
引用→シンラに引用あり。オーラを甘えることを咎め、相手オーラからダストを生むことができ、相手の打点を削ぐことができる”スーパーカード”。ただし単なる行動機巧なので、機巧を揃えることにはあまり貢献しない。引用で相手の攻撃カードを使用してからそのまま論破・完全論破で抜く動きはやられると非常にイヤなものなので、意識して運用したい。
煽動→ステップ対応。計略を当てれば実質ターボとかいう理論好き。あまり強くないが、書絡では行動/対応機巧のために入れざるをえないこともある。対応で計略を変えて、次ターンの壮語の破棄や詭弁に適切な計略で繋げるというのが意義として大きい。
壮語→判証で3点になるカード。山札回復になる点も見逃せない。神算壮語ではデッキに戻ってしまうため、機巧には数えられない点には注意。煽動と合わせて使うことで適切な計略を準備して鬼謀壮語を当てたりできる動きもある。鬼謀壮語でオーラ甘えを咎めることができるのも良い。
論破→書絡では納4できるほどのダストが生まれないのだ…。多重完全論破デッキではひょっとしたら入るかも的なカード。
完全論破→書絡の代名詞の一つ、”多重完全論破”。7枚しかないデッキを徐々に減らしていく動きはただでさえ凶悪なのに、書絡ではそれを何回もできてしまう。りげいなーと併せての多重完全論破は「何枚封印できるかな」っていう別のゲームになってきたりする。またそうでなくても、シンラの”困ったら積んでおけ枠”。引用完論は芸術と云われている。書絡では採用の際には機巧と相談されたし。
皆式理解→付与の再利用ができる”いぶし銀”的なカード。機巧をあえて揃えないでりふれくたを再展開即破棄とかするとりふれくただけで2点飛ばせる。もじゅるー再展開とかするのも強い。構築例に入ってないじゃないかって?切札は3枚しか入れられないのだ…枠がないのだ…
天地反駁→貴重な付与/全力機巧。でも現在のりげいなーでは反駁再利用できなくなったってよ…。とはいえびっぐごーれむの全力機巧をフレア2で得れると思うとそっちでは機巧のパーツとして活躍はできそう。常にアクティブなとるねーどの付与機巧としても優秀。納5と要求ダストが大きいのがネックか。
森羅判証→シンラの大型切り札。ライフ回復が嬉しい。ただし取れるライフには上限があり、かつターンも必要。そしてかなりの量のダストを要求するため、書絡ではメイン構築には挙げづらい。
えれきてる→そこそこ安定する確定1点の打点。強いものの、いんだえれき1本で勝つのはしんどいので、とるねーどや詭弁デッキ破壊といった他の打点も欲しいところ。またえれきてるに特化すると他の攻め筋が細くなる点にも注意。
あくせらー→びっぐごーれむデッキで歩き詭弁を打ったり、りげいなー増殖デッキで1巡で何発もりげいなーを打つ補助をしたりと、活躍の場が多い1枚。ただしあくせらー自体ではAPを得できているわけではないというのが難しいところ。
くるるーん→連撃を咎めることができる実はすごく強い対応。ハンデスはもちろん選びたい。加えて再構成の枚数が安定しないびぐごデッキにおいては、山札の偶奇を調整する役割も担う。対応機巧がほしいデッキではタイミングを図らずにとりあえず飛んできた攻撃に対応するくらいでOK。
とるねーど→”全力版えれきてる(と思われている)”。起きやすい全力であり、びっぐごーれむの起動パーツになる。付付の機巧が揃いやすいため、えれきてるデッキよりも取り回しやすいというメリットもある。副次的に狙うものだが、攻攻で相手オーラを5点剥がしてダストを作れるというのも書絡では重要。なんなら機巧で言えばえれきてるよりも取り回しがしやすい1枚。
りげいなー→書絡ではもっぱら使用先は完全論破。他の用途では巧く使うのは難しそう。付与対応の機巧は昔のに比べて(S7まで攻撃対応機巧だった)ちょっと揃えにくくなっているが、伏せ札から発動できることで、無窮ノ風や影菱などへのハンデス対策になり、その点ではやや安定した発動が可能になっている。
もじゅるー→基本動作が湧く優秀なカードだから行動札コンボデッキならばもちろん強いし入れたいのだけど、デッキコンセプトを優先していくと入れる枠がないことがある。書絡だと枠がなく抜けることがしばしばある。採用するならば何回発動できるか、ということはよく考えるべき。いんだどれでびを採用するならけっこう入れたい寄り。
りふれくた→書絡でいちばん強い付与札。りふれくたくるるーんは”芸術”。反論1枚でダストから4つ置くことができる。森羅判証展開中では機巧をあえて揃えないことでりふれくた即破棄1点という立ち回りが可能。
どれーんでびる→えれきデッキにしろびぐごデッキにしろりげいなー完全論破にしろ、貴重な対応機巧の安定化のためにそうした戦術の場合は入れたい寄りの1枚。機巧のパーツとして使うなら早めに開けたい。防御として使うならば温存したい。
びっぐごーれむ→書絡のメイン戦術。置きやすい全力札や、天地反駁の付与/全力などがびぐごを滑らかに動かしてくれる。相手の山札を詭弁で焼きながらこちらは無償再構成をできるのは楽しい。
いんだすとりあ・でゅーぷりぎあ→立論、反論、えれきてる、くるるーん、りげいなーといった具合に、仕込む候補はけっこうある。対応によるコントロールなら反論やくるるーん、多重完全論破したいならりげいなーなど、やりたい戦術に合わせて封印していく。ただし三枚仕込み終わるまで試合が続くのかどうかはよく考えておくべき。
神渉装置:枢式→シンラに引用ありとするならば、クルルに枢式あり。枢式で相手の切札を使用済にしつつ、実質フレア3で自由に使えるというもので、相手に大型切札を採用することをためらわせる牽制効果がある。書絡は攻攻行行行付付がとてもキレイに生まれる組み合わせの一つ。
■書絡の構築例①びぐごクロック
立論、反論、詭弁、あくせらー、とるねーど、もじゅるー、りふれくた
天地反駁、どれーんでびる、びっぐごーれむ
書絡の構築の中で最も安定する型。天地反駁を早めに展開することにより、付与/全力のマナが常に表向きになるため、びっぐごーれむもとるねーども機能しやすい。
他の構築例は軒並みダスト要求が激しい中で、それが最小限になっている。
とるねーどの付付機巧で1点取ることができることもあり取り回しもしやすい。
弱点として、行動札が少ない且つ再起する切札がないのでどれでびが複数回動かないため、もじゅるーがあまり起動しないことと、天地反駁は2T目に納3かつオーラ0で開けていきたいとかいうヤバい弱点がある。早い段階で反駁反論立論でライフ3点取ることはできるが、序盤の自分のオーラに隙が生まれることとはよく相談したい。
■書絡の構築例②多重完全論破
立論、反論、引用、あくせらー、りげいなー、もじゅるー、りふれくた
完全論破、どれーんでびる、神渉装置:枢式
”不快の化身”と云われる構築。
りげいなーにより完全論破を複数回使用することで、複数回相手の山札を減らして再構成ダメージで勝つことを目指すデッキ。
完全論破は2回め以降はだいたい何を封印しても良いのだけれど、1枚めは最も防御に関わり、そこで何を選ぶかが将来的に自分がどの程度ライフを守ることができるかに関わってくるため重要になる。
引用のタイミングも重要で、相手の生命線のカードをすっぱ抜けないと無駄に終わってしまうので、注意を払って運用したい。
また、ダストが多く生まれることが予想できる相手には、「もじゅるー」の代わりに「論破」を入れると刺さったりもする。
なお、この構築には”そんなに勝てない”うえに”戦術がうまく決まると友達を一人なくす”という有識者の注意書きがあることを添えておく。
■書絡の構築例③りげ量産多重完論びぐご
反論、引用、煽動、論破、あくせらー、りげいなー、もじゅるー
完全論破、びっぐごーれむ、いんだすとりあ
”書絡でできることをだいたい全部やる”構築。
いんだすとりあに「りげいなー」を封印し、1巡の中で複数回りげいなー完全論破で相手のカードを封印していく構築例②をさらにやばくしたデッキ。
相手がカードを捨て札にするたびに完全論破に入れていく。
カードをあらかた入れ終わった場合は、りげいなーでもじゅるーを納4で使用したい、反論で焦燥を与えたりしていく。
弱点としては、枢式が入らずこちらの切札は早い段階ですべて表になるため、切札火力を咎める力がないこと。またどれでびが入らないので、対応機巧が安定しづらい点にも注意。
■書絡の構築例④いんだえれきデッキ
立論、反論、詭弁、煽動、えれきてる、くるるーん、もじゅるー
完全論破、どれーんでびる、いんだすとりあ
えれきてるを量産して詭弁と合わせてクロックを刻む構築。
多重完論がやんちゃしているので、比較するとえれき量産はおとなしく丸い印象を受ける。
カード別寸評でも書いたように、えれきてるに特化すると他の攻め筋がなくなる(たとえばとるねーどを入れる枠がないなど)。
シンラとクルルの足し算になっており、相乗効果に欠けるという感じなので、書と絡それぞれ独立して勝てない相手には勝ちづらい構築。
■書絡の構築例⑤枢式判証デッキ
立論、反論、引用、壮語、あくせらー、りげいなー、りふれくた
完全論破、森羅判証、神渉装置:枢式
引用や複数回の完全論破で相手のキーパーツを抜いていきながら、2巡目にはカードを表で振っていき枢式の機巧を揃えて要の切札も抜く。
相手のプランを破壊しつつ、散発的に飛んでくる攻撃はライフで受けて森羅判証を構えていく。
最後は相手ライフ4辺りから森羅判証を開き、壮語で3点、機巧を揃えないりふれくたで1点を取っていく。
■書絡の構築例⑥反駁多重立論デッキ
立論、反論、詭弁、論破、あくせらー、りげいなー、りふれくた
完全論破、天地反駁、いんだすとりあ
いんだすとりあで立論を複製し、天地反駁展開中に3連打してライフを一気に取ることを目指す構築。
完全論破を2回行うことで、山札を1枚以下になりやすくなるのが1つのポイントになる。論破もその助けになる。
ただし相手は再構成するだけで立論-/2をケアできるため、理想値を出せるほどの出力はない。
■スペシャルサンクス/参考ブログリンク
この記事を書くに当たって、へくとぱさんから書絡に関する知見の個別レクチャーをいただきました。ありがとうございます。
完全論破りげいなー ~さよならS7-1~(半顔さん)
このブログでは「ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME」から画像をお借りしています。
URL:https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html
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